
大体こんな感じの産卵床を形成します。
Sマット+ネイチャーマットの上に粗めの腐葉土を乗せていたセットですが、
上手に腐葉土をマットで纏め、上記掲載画像のような産卵床を形成しておりました。
OasisのBマットでもセットを組んでいますが、そちらも産んでいるようです。

中身はこんな感じ
ひとつの産卵床に対し、1~3個の卵を産みつけます。
ムニスの繁殖期、ベラクルス州は雨季にあたるため
マット・腐葉土共に水分はメチャメチャ多い方が
自然環境に近くなると考え、水分添加はかなり多めです。
管理温度は常温の為若干上下しますが、一旦温度を下げ
20度前後で管理します。
そこから~25度と場所を移し、徐々に温度を上げていきますが
この20度という温度帯から温度が上がっていく途中に
産卵へとスイッチが入る温度帯があると考えます。
参考:ベラクルス州の3~7月の平均気温は
最高24.9、26.5、28.6、30.2、30.7℃
最低20.0、22.5、23.6、24.8、24.1℃
このように温度変化を与える技を「クーリング」「アイシング」というそうで
爬虫類飼育などではごく普通に産卵セット前に行なわれるのですが
クワカブでこれを行なう方は未だ少ないようです。
オオクワなどダラダラ産む種は一定温度がいいというのがブリードの
定石と言われていますが、全ての虫が同じとは限りません。
温度変化はブリード困難種攻略には欠かせない条件のひとつで
産卵スイッチのストライクゾーンが狭い虫には効果があると信じます。
爬虫類には擬似的に冬を体験させるための行為なのですが、
虫の場合は「ちょっと意味が違う適用もアリ」という例です。
クワガタの場合「越冬させてからの方が産みがよくなる」というのも
こういった環境変化によるスイッチングのひとつと考えています。

クーリングの結果。腐葉土層の下は初令もちらほら。
ムニスの初令はかなり落ちやすいため、割り出しをせず
そのまま管理します(そのためにマットを混合しています)
成虫だけ取り出し、また別のセットへ投入してやるのが
多産させるためには一番かと。
さて、このままあと約2ヶ月は管理していきます。
大きくなった幼虫を早く拝みたいのですがどうなることか・・
結果は8月に!