
活発なヤツです。
先日羽化報告したロンギチョンペルスミツノの実験報告です。
3年ほど前から、カブトのワンダリングに悩んでいましたが
現地での採集記録から思いついた飼育方法をようやく実践できました。
それは
カブトの材飼育です。

今までにも他のカブトで材を食べさせたり、蛹化のガイドとして試した方は
いらっしゃるかもしれませんが、恐らく材中でのミツノ羽化は史上初かと思います。
ミツノやコーカサス、テナガコガネなどは3令後期になると蛹室を作る場所を求め
マットの上に出たりして暴れ始めます。これを如何に防ぐかを考えていたのですが
黒土もダメ、菌糸や大型ケース・・しまいにはマットの上にブロックを置いたり
色々試してみましたが満足な結果は得られませんでした。
ヒントは酒樽さんの「レギウスのための蛹化ビン」と
深夜のどるくすさんの「テナガコガネやカルコソマの食性の近似」でした。
Oasisの金城店長も賛同して下さり、早速構想を練りました。
カルコソマの産地では適度に腐朽した大木の根元から蛹や幼虫が出るので、
それならば同じワンダリングするミツノでも蛹化ビンが有効なハズ・・と考え
ケースに大き目の材を入れ、隙間をマットで埋めて幼虫を投入。
蛹化時期に掘り出してみると、ちゃんと材の中で蛹化していました。
暴れが少なく蛹化・羽化したロンギチョンペルスはその甲斐あってか
それなりの角をもった個体が羽化してまいりました。
次世代ではできれば10頭以上の♂で試してみたいのと、大きい材を用意して
カルコソマでも同様の実験をしてみたいと思っております。

HR-1半分のサイズで強制蛹化させたものもいましたが、やはり材飼育の方が
結果が良く感じました。
もっとデータを取りたいので、次回はコーカサスで実験予定。
さて・・どういった結果が出るのか!?